そんなことも言っていられず、熱が下がるとたたき起こされる。
変な噂が立っているかと思いきや、そんなこともなく、学校はあたしが休んでいた分だけ授業が進んで、休んでいた分だけ期末が近くなっていた。
熟、衣鶴は運が良いと思う。
「仲直りしたの?」
「は? ああ、まあ……なのかな……」
宇賀の質問に歯切れ悪く返すと、二度瞬きをして少し笑った。
「良かったね」と。
そしてもちろん、担任に呼び出された。
英語科予備室の椅子に座る。試験前なので衣鶴はスライドから一旦解放されているらしく、図書館で勉強している。