久々の大きい怪我で油断していた。近所の医者が来て見てくれたらしい。
いや、それよりも、だ。
「ちらほら西側に出掛けてると思ったら喧嘩しに行っとったんかこの馬鹿たれ共が!!!!」
背中が震えるほど祖母に叱られた。
隣で衣鶴も震えていた。
「遊びも何も好きにすりゃあ良いが、怪我してうちの入り口に倒れ込むなこのボケナス!! ご近所様に心配をかけるな!!」
「す、すみません……」
「申し訳ありません……」
衣鶴がおぶってくれたものの、古書店の前で力尽きたらしい。
早朝ランニングしていた近所のおっさんが報せてくれて祖母が起きた。