ぎゅっと首を抱きしめる。

「だから、学校辞めるなんて言うなよ」

喧嘩に負けると路地裏のゴミ置き場に身を投げ捨てられた。無情にも朝はやって来て、そらを明るくした。

死に損なったな、と思ってた。

「ガレージのことも、場所のことも、一緒に考えようぜ」
「うん」
「どうせ俺ら死んだら地獄だろ」
「どうかな、分かれるかも」
「分かれるなら、尚更」

辺りが明るくなってきた。

橋を渡りきった。スモッグが晴れる。
商店街の入り口が見えた。

「一緒に居てくれ」

うん、と返した。










勿論、あたしと衣鶴は同じ部屋で高熱に魘されていた。