そんなことを口に出したら、衣鶴も働くとか言い出しそうだ。
既に、一緒に学校を辞めると言ったのを聞いた。
「昼間、嘘を吐いた」
ガレージの電気を消す。シャッターを閉めて、衣鶴の方を見た。
「あの時言ったこと、覚えてる」
「……そっか」
あの時、この街でも屈指のバカとクズの集まる中学の体育館倉庫で。
これから先、長く生きられなくて良いとずっと思っていたあの時。
「ここまで連れてきてありがとう」
あたし一人では見られなかった景色。
だから、
「死んだら地獄で会おう」
そう笑った。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…