そんなことを口に出したら、衣鶴も働くとか言い出しそうだ。 既に、一緒に学校を辞めると言ったのを聞いた。 「昼間、嘘を吐いた」 ガレージの電気を消す。シャッターを閉めて、衣鶴の方を見た。 「あの時言ったこと、覚えてる」 「……そっか」 あの時、この街でも屈指のバカとクズの集まる中学の体育館倉庫で。 これから先、長く生きられなくて良いとずっと思っていたあの時。 「ここまで連れてきてありがとう」 あたし一人では見られなかった景色。 だから、 「死んだら地獄で会おう」 そう笑った。