【あらすじ】

 夜の東京。ここには現世に未練を持ち、特定の場所に留まり続ける幽霊、通称『ジバク』が存在する。彼らを視認し、成仏させる能力を持った男二人――阿藤日向と吽野雫は、毎日喧嘩しつつも協力し、ジバクを成仏させていた。
 ある日、二人が対峙したのは子供のジバクである守。彼は親に捨てられ、その寂しさ故に現世から離れられなくなっていた。自らの境遇と重なる守に同情した日向は、「ジバクと言葉を交わしてはいけない」という掟を破り、守と会話してしまう。そのことを雫に責められた日向は、「お前に家族に捨てられた人間の気持ちは分からない」と言い放ち、関係に亀裂が入る。
 その後、ジバクと会話をしたことで繋がりが生まれてしまった日向は、守に身体を乗っ取られてしまう。操られて襲いかかってくる日向に、雫は言葉を投げかけ、何とか正気を取り戻させることに成功する。
 その後、無事に守を成仏させることに成功した二人は、また喧嘩をしながら、夜の東京へと消えていくのだった。