一方の私は誠也さんと約束して、お葬式の間は一切泣かなかった。
『武瑠くんは空お姉ちゃんの泣き顔は見たくない。泣き顔は俺にだけ見せてればいい』
と言う半分意味のわからない誠也さんとの約束で、どんな時も私は泣かなかった。
お葬式に来てくれた人には、笑顔を見せるように意識していた。
逆に凄い気を使われている気もしたけど、私は笑顔を貫き通した。
でも、『泣きたくなるほど辛い』のが私の本音。
気を抜けば、『また涙が溢れそう』なのが私の心の本音。
だから本音だけは、誠也さんの前で話した。
お葬式が終わったら私、誠也さんの胸で泣いていたっけ。
誠也さんの約束通り、誠也さんの前だけでずっと涙を溢していた。
やっぱり辛すぎる・・・・。
大好きな人がいなくなったら、本当に辛い・・・・。
・・・・・・・。
でも人生切り替えは大事。
お父さんは『お葬式後はやることはまだまだある』と言っていたけど、それらを終えた頃にはお父さんや誠也さんは仕事に復帰。
休業していたお寿司屋さんも、営業を開始させた。
お店を休んでいたからか、土曜日と日曜日この二日間は凄く忙しかったっけ。
お店もすぐに満席になったし。
私も武瑠のお葬式で疲れているお父さん達を助けたいと思い、生まれて初めてお店を手伝った。
お父さんや誠也さんが作った料理を運んで、『お客さんを笑顔にさせよう』と頑張ってみた。
洗い物やドリンクを作ったりもした。
でもあまりにも忙しすぎて、自分が何をしているのかわからなかった・・・・。
だから気が付いたらお客さん出す料理の名前を間違ったり、料理を出す席を間違ったりして踏んだり蹴ったり。
本当にお客さんに迷惑を掛けてばっかり・・・・・。
でもお父さんや誠也さんのフォローのお陰で、迷惑をかけてしまったお客さんも笑ってくれた。
『ウチの娘、間違って当たり前なんで、間違えたら全力で笑ってやってください』って、事前にお客さんに説明してくれていたっけ。
おかげで私、ずっとお客さんに笑われていたっけ。
『次はどんなことをしてやらかしてくれるの?』って、お客さん達から誠也さんみたいにからかわれたっけ。
なんかスッゴク悔しい・・・・。
こうして美柳武瑠と言う大切なパーツを失っても、美柳家は明るく生き続けた。
お父さんやおばあちゃんも私に今まで以上に話してくれるし、私の話もしっかり聞いてくれる。
なんだか一段と『家族の輪』が大きくなった気がする。
私も少しは変われたはず。
・・・・・・。
『武瑠くんは空お姉ちゃんの泣き顔は見たくない。泣き顔は俺にだけ見せてればいい』
と言う半分意味のわからない誠也さんとの約束で、どんな時も私は泣かなかった。
お葬式に来てくれた人には、笑顔を見せるように意識していた。
逆に凄い気を使われている気もしたけど、私は笑顔を貫き通した。
でも、『泣きたくなるほど辛い』のが私の本音。
気を抜けば、『また涙が溢れそう』なのが私の心の本音。
だから本音だけは、誠也さんの前で話した。
お葬式が終わったら私、誠也さんの胸で泣いていたっけ。
誠也さんの約束通り、誠也さんの前だけでずっと涙を溢していた。
やっぱり辛すぎる・・・・。
大好きな人がいなくなったら、本当に辛い・・・・。
・・・・・・・。
でも人生切り替えは大事。
お父さんは『お葬式後はやることはまだまだある』と言っていたけど、それらを終えた頃にはお父さんや誠也さんは仕事に復帰。
休業していたお寿司屋さんも、営業を開始させた。
お店を休んでいたからか、土曜日と日曜日この二日間は凄く忙しかったっけ。
お店もすぐに満席になったし。
私も武瑠のお葬式で疲れているお父さん達を助けたいと思い、生まれて初めてお店を手伝った。
お父さんや誠也さんが作った料理を運んで、『お客さんを笑顔にさせよう』と頑張ってみた。
洗い物やドリンクを作ったりもした。
でもあまりにも忙しすぎて、自分が何をしているのかわからなかった・・・・。
だから気が付いたらお客さん出す料理の名前を間違ったり、料理を出す席を間違ったりして踏んだり蹴ったり。
本当にお客さんに迷惑を掛けてばっかり・・・・・。
でもお父さんや誠也さんのフォローのお陰で、迷惑をかけてしまったお客さんも笑ってくれた。
『ウチの娘、間違って当たり前なんで、間違えたら全力で笑ってやってください』って、事前にお客さんに説明してくれていたっけ。
おかげで私、ずっとお客さんに笑われていたっけ。
『次はどんなことをしてやらかしてくれるの?』って、お客さん達から誠也さんみたいにからかわれたっけ。
なんかスッゴク悔しい・・・・。
こうして美柳武瑠と言う大切なパーツを失っても、美柳家は明るく生き続けた。
お父さんやおばあちゃんも私に今まで以上に話してくれるし、私の話もしっかり聞いてくれる。
なんだか一段と『家族の輪』が大きくなった気がする。
私も少しは変われたはず。
・・・・・・。