ふと武瑠と過ごした出来事を思い出した。
それは武瑠が『ガン』だと宣告された日。
当時中学一年生だった私、美柳空(ミヤナギ ソラ)と、幼稚園児だった私の弟の美柳武瑠(ミヤナギ タケル)。
そしてお父さんとおばあちゃんと一緒に、京都に出掛けた夏の日のこと。
その日はとても暑く、朝から晩までずっと『暑い』と言っていた記憶がある。
京都の歴史ある観光地にも行ったけど、アスファルトから伝わる熱気にやられて、『どこ』に『何をしに行った』か正直覚えていない・・・・。
でも『お昼ご飯の出来事』は覚えている。
何を食べたかまでは覚えてないけど、料亭のような場所でお昼ご飯を食べたことは覚えている。
その記憶だけは心の中に記憶しているから、食べた料理の記憶以外は消えることはない。
お父さんやおばあちゃんは、お昼からお酒を飲んでゆっくり楽しんでいた。
私と武瑠も料理を食べながら、お父さん達と会話していた。
私の将来の話をしていたっけ。
当時の私、音楽を作る作曲家のような『クリエーター』になりたかったんだっけ。
なろうと思った理由はあまり思い出したくない。
でも当時の私の気分は、お父さんとおばあちゃんと一緒に話すより、『どこか遊びに行きたかった』のが本音だ。
京都まで遊びに来て、将来の話なんてなんか嫌だし。
だから私はお昼ご飯を食べ終えたらすぐに、近くのゲームセンターで遊んでいた。
少し酔ったお父さんにお小遣いも貰った。
まあ、京都まで来てゲームセンターもちょっとどうかと思うけど・・・。
そして武瑠も連れて、私はクレーンゲームで遊んでいた。
可愛いぬいぐるみが欲しくて、ずっと二人でクレーンゲームで遊んでいたっけ。
武瑠も初めてのゲームセンターに笑顔が止まらない。
でもしばらく遊んでいたら、いつの間にか武瑠は倒れていた。
私と一緒に遊んでいたはずなのに、武瑠の意識が無くなっていた。
武瑠、すごく苦しそうだった・・・・・。
だから私、慌ててお父さんとおばあちゃんを呼びに行った。
急いでお父さん達がいるお店に戻り、楽しくお酒を飲むテーブルで泣きながら事情を説明する。
『武瑠が危ない』って、ただそれだけを言って泣き叫ぶ。
そしてみんなで武瑠の元へ急いで向かった。
すぐに救急車で近くの病院に運ばれる武瑠・・・・・・。
・・・・・・・。
最初は武瑠、熱中症かと思った。
体温が上がりやすい体質なのか、夏なるとよく倒れたりしていたし。
病院に行っても何度も熱中症だって診断されていたからこそ、今回も熱中症だと思っていたんだけど・・・・。
運ばれた病院で、まだ五歳の武瑠は『ガン』と宣告された。
その言葉に家族みんなは、言葉を失う。
ガンの進行はかなり進んでいるみたいで、『武瑠はあまり長く生きれない』と先生は教えてくれた。
その時の私、本当にショックでおばあちゃんの胸でずっと泣いていたっけ。
『大好きな弟がとんでもない病気と闘っていたこと』に・・・・本当に最悪な気分だった。
本当に最悪な気分・・・・。
それは武瑠が『ガン』だと宣告された日。
当時中学一年生だった私、美柳空(ミヤナギ ソラ)と、幼稚園児だった私の弟の美柳武瑠(ミヤナギ タケル)。
そしてお父さんとおばあちゃんと一緒に、京都に出掛けた夏の日のこと。
その日はとても暑く、朝から晩までずっと『暑い』と言っていた記憶がある。
京都の歴史ある観光地にも行ったけど、アスファルトから伝わる熱気にやられて、『どこ』に『何をしに行った』か正直覚えていない・・・・。
でも『お昼ご飯の出来事』は覚えている。
何を食べたかまでは覚えてないけど、料亭のような場所でお昼ご飯を食べたことは覚えている。
その記憶だけは心の中に記憶しているから、食べた料理の記憶以外は消えることはない。
お父さんやおばあちゃんは、お昼からお酒を飲んでゆっくり楽しんでいた。
私と武瑠も料理を食べながら、お父さん達と会話していた。
私の将来の話をしていたっけ。
当時の私、音楽を作る作曲家のような『クリエーター』になりたかったんだっけ。
なろうと思った理由はあまり思い出したくない。
でも当時の私の気分は、お父さんとおばあちゃんと一緒に話すより、『どこか遊びに行きたかった』のが本音だ。
京都まで遊びに来て、将来の話なんてなんか嫌だし。
だから私はお昼ご飯を食べ終えたらすぐに、近くのゲームセンターで遊んでいた。
少し酔ったお父さんにお小遣いも貰った。
まあ、京都まで来てゲームセンターもちょっとどうかと思うけど・・・。
そして武瑠も連れて、私はクレーンゲームで遊んでいた。
可愛いぬいぐるみが欲しくて、ずっと二人でクレーンゲームで遊んでいたっけ。
武瑠も初めてのゲームセンターに笑顔が止まらない。
でもしばらく遊んでいたら、いつの間にか武瑠は倒れていた。
私と一緒に遊んでいたはずなのに、武瑠の意識が無くなっていた。
武瑠、すごく苦しそうだった・・・・・。
だから私、慌ててお父さんとおばあちゃんを呼びに行った。
急いでお父さん達がいるお店に戻り、楽しくお酒を飲むテーブルで泣きながら事情を説明する。
『武瑠が危ない』って、ただそれだけを言って泣き叫ぶ。
そしてみんなで武瑠の元へ急いで向かった。
すぐに救急車で近くの病院に運ばれる武瑠・・・・・・。
・・・・・・・。
最初は武瑠、熱中症かと思った。
体温が上がりやすい体質なのか、夏なるとよく倒れたりしていたし。
病院に行っても何度も熱中症だって診断されていたからこそ、今回も熱中症だと思っていたんだけど・・・・。
運ばれた病院で、まだ五歳の武瑠は『ガン』と宣告された。
その言葉に家族みんなは、言葉を失う。
ガンの進行はかなり進んでいるみたいで、『武瑠はあまり長く生きれない』と先生は教えてくれた。
その時の私、本当にショックでおばあちゃんの胸でずっと泣いていたっけ。
『大好きな弟がとんでもない病気と闘っていたこと』に・・・・本当に最悪な気分だった。
本当に最悪な気分・・・・。