「これからも、『みんなが私を支えてくれる』と信じてます。生意気かもしれないかもしれないけど、これからも私はみんなに支えられて生きて行きたいです。『一人は嫌だ』って、苦しいほど理解しましたし。『みんなが居た方が、私も笑える』ってことに気がつきました。なにより私、みんなのことが大好きだし。だから逆に、『みんなの勝手な行動は私が許さない』っていうか。ここにいるみんなが勝手に私から離れて行ったら、『お仕置き』っていうか。『生かしておけない』っていうか、なんていうか・・・・・」

私、後半何言ってるんだろう。

なんで挑発じみたことを言っているのだろう。

また襲われるかもしれないのに。

・・・・・・。

でも私の声を聞いたみんなは笑ってくれた。
本当は少し驚いた表情を一瞬だけ見せたみんなだけど、また暖かく優しい笑顔で私を包んでくれる。

誠也さんも、私のことを認めてくれる。

「そのセリフを言えるだけで、自分のことをそう口に出して言えるだけで、俺は『成長した』と思うけどな。昔と比べたら、確実に前に進んでいるし」

前に進んでいる。

その言葉、なんだかすっごく嬉しいです。

今まで後ろ向きな思考が多かった私だから、なおさら。

「さあ、みんなでケーキを食べよう。今日は空ちゃんの誕生日だからね。みんなでいっぱい空ちゃんをからかって、空ちゃんと一緒に楽しもう。まあ、もう日付は変わっているけど」

誠也さんの言葉を聞いて、私はこのお店の時計を確認。

時刻はいつの間にか午前十二時十八分、日付は変わって十二月二十六日へと変わっていた。

同時に『大切な日が終わっている』という現実と、『また新しい一日が始まっている』と言う現実に気がついた。

そしてその『新しい一日』は、これから歩んでいく私の人生。

みんながいるからこそ生まれる、私の物語。

みんながいるからこそ作れる私の一ページ。 

新しい美柳空の一ページ。

・・・・・・・・。

ってか誠也さん、私をからかうって・・・・・。