「強いなら、この千尋様とお手合わせしようか?空ちゃーん?んん?」

悪そうな笑みを浮かべて、私の頬を強くつねる千尋さん。
いつも明るく、私の生きる希望の象徴とも言える宝千尋(タカラ チヒロ)さん。

またの名前はチロルさん。

そして、私の大好きなお母さんの妹さん。

そんな千尋さんに、私は多分数秒後に首を絞められるだろう。
その姿はまるで、『千尋に喧嘩を売るのは十年喧嘩は早い』と言っているみたいに。

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でも私は怯まない。
例えどんな仕打ちが待っていようとも、私は『戦う』って決めたんだから。

「お手合わせしましょう千尋さん!私、負けませんし」

どんな辛い現実が待っていようとも、私は怯まない。
目の前の出来後に立ち向かえる勇気があるなら、私は挑戦する。

怯まずに戦って、『幸せな瞬間』を掴んでみせる。

だって、それが『強く生きていく』って意味だと私は思うし。

そして行動して頑張った先に見える景色は、とてつもなく綺麗な明日が広がっているかもしれないし。

まだ見ぬ明日が見えてくる可能性もあるんだし。

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でも、それは違うと教えてくれる人もいる。

『辛い時は無理に頑張らなくてもいい』と教えてくれる人もいる。

違うやり方で前へ進も方法を教えてくれる人もいる。

例えば、小さなため息と共に私の頭を撫でてくれる、目の前の田中誠也(タナカ セイヤ)さんとか・・・・。

・・・・・・・。