「私、これからも誠也さんと一緒に居たいです・・・・・。『ずっと頼りない私を側で支えて欲しい』って言うか・・・・・なんて言うか・・・・。それに、お願い・・・・・」

その小さな私の声に、誠也さんは私との『小さな約束』を思い出してくれる。

「お願い?・・・・まさか、まだ覚えているの?一緒に遊園地に行った時の記憶。俺との勝負に勝った時のこと」

私は顔を赤く染めながら小さく頷く。

「はい・・・」

「じゃあどんなお願い?是非聞かせてほしいな。空ちゃんのお願いをさ」

私のお願い・・・・か。
それを口にするのはすごく恥ずかしいけど、黙っていても意味がない。

絶対に伝わらない。

・・・・・・。

でもその『お願い』を言う日が来るのを楽しみにして、密かにその『お願い』の言葉をを口にして練習していたから、私の『お願い』の言葉はすぐに出てきた。

勇気も何も必要なかった。

まるで『命令』のように。

・・・・・・。