「空!またみんなで遊ぼうよ!だから絶対に自分に負けないでね!絶対だよ!ってか、これでまだ寝たきりだったら本当に許さないし」

そう言ってあたしは再び空の右手を握った。
『あたしの心臓の音や気持ちが伝わればいいな』って思いながら・・・・。

・・・・・。

別に今じゃなくてもいい。

時間が掛かってもいい。

空が目を覚ましてくれたらそれでいい。

そんなことを考えながら、あたしは部屋の扉に向かう。
そして空しかいない部屋の電気を消して、早く海達の元へ急ごうと思った。

急いで部屋を出ようとしたのだけど・・・・・。

・・・・・・・・。

「ほーしょう、しゃん?」

部屋の中から微かに聞こえた女の子のかすれた声。

「えっ?」