「りんりんはかのんの宝物。だから絶対に離すもんか。この手で絶対に守ってやるんだからね。例えかのんがどんなに傷付いても、かならず側にいてあげる」

・・・・・。

「かのん・・・・・?」

「だって『好き』ってそういう気持ちでしょ?どんな状況でも、相手の事を思ったら手を伸ばしちゃうよ。大好きな人が辛い想いをしていたらかのん、耐えられなくてすぐに助けに行っちゃうよ」

花音は満面の笑みを見せると続ける。

続けて全く意味の分からない事を言ってくる・・・・・。

「だからりんりん、かのんと付き合ってよ。かのん、りんりんの事が大好きだからさ」

・・・・・・・・。

・・・・・・はい?

「『付き合って』って何を言ってるの?」

直後、『りんりんは鈍感だな』とでも言うような花音の怒った視線。

かなり怖い・・・・。

「えー、知らなかったの?かのん、男に興味ないんだ。かのんは将来女の子と結婚したいの」

女の子と結婚したい。
世間知らずのあたしにはその言葉の本当の意味が分からなかったけど、花音が伝えたいことだけは理解した。

理解したから、念のために聞いてみる。

「それ、本気で・・・・」

花音の顔が珍しく赤く染まっている事にあたしは気が付いた。
こんな花音を、あたしは見たことない。

見たことないから、あたしは勝手に焦り出す。

「ま、待ってとりあえず花音落ち着いて!あたしも落ち着け!」

そうだ、落ち着かないと。
深呼吸、深呼吸。

正直言ってよく分からないけど、とりあえず深呼吸。

・・・・・・。

待って、どう言うこと?

付き合って、男女の関係じゃ・・・・。

これ、愛の告白?

・・・・・えっ?