高い所が嫌いな空がジェットコースターに乗ったらどうなるんだろう。
空の奴、 どんな顔するんだろう。

一瞬だけど、そんなことがあたしの脳裏に浮かんだ。
理由は知らない。

私達を乗せたジェットコースターは一周して、いつの間にか帰ってきた。

そして、みんなから笑顔が溢れる。

「あー楽しかった!もう一回乗りたいかも!」

川下の言葉に、前の席に高林と座っていた花音が反応する。

「じゃもう一回乗る?」

「賛成!って言いたいけど、お腹すいた」

「だね。じゃあみんなでご飯食べよう!」

「うん!決定!」

勝手にこのあとの流れを決める花音と川下の声を聞きながら、あたしはジェットコースターから降りた。
一度預けた荷物を持って、あたし達はこの場を後にする・・・・。

そしてあたし達が向かうのは、この遊園地内にあるレストランだ。
高校生のあたし達にとってはかなり高いお店だけど、他にごはんを食べる所がないから仕方ない。

園内に食べのもの持ち込みは禁止らしいし。

そのレストランへ向かう途中も、川下と花音は仲良く話していた。
花音はいつもヘラヘラ笑顔を見せているけど、不思議と川下も笑顔が耐えない。

と言うかいつの間にか二人、打ち遂げているし。
まるで『友達』みたいな二人だし・・・・・。

そんな川下に、私は問い掛ける。
先を歩く川下を捕まえる。

「おい、川下!さっきの言葉」

「ん?あぁ」

川下はあたしとのさっきの会話を思い出すと、小さく笑った。
『空を自殺まで追い込んだのはあたし』と言う言葉に、『ホントにうかな?』と返したその言葉の真意。

そして、本当に川下海と言う奴は色々とおかしい。