「俺もお前のことが好きだぜ海。ずっとずっと昔から好きだった。これからも、お前と一緒にいたい」

その言葉に、私の顔はさらに真っ赤に染めていく。
笑顔を見せる孝太くんを見ていたけど、恥ずかしくなって私は視線を逸らす。

「こ、孝太くん・・・・・」

孝太くんからの告白。
そう理解した私は言葉を探した。

この場面、何が一番ふさわしいかと考えたけど・・・・。

・・・・・・。

シンプルに、『素直な言葉を言えばいいや』と気が付いた私は、素直に孝太くんに自分の気持ちを伝える。

「私も好きだよ、孝太くんのこと。大好き!」

私がそう言えば、孝太くんも喜んでくれると思った。
って言うか、孝太くんも私に『好き』って言ってくれたから、私も改めて自分の孝太くんへの想いを伝えたのに・・・・・・。

相変わらずこの『クソゴリラ』は性格が腐っている。

「昔は俺の事を振ったくせに」

・・・・・。

そんなことあったね。
確かに私は昔、孝太くんの気持ちを踏みにじっている。

孝太くんがまだ可愛くて、私にに告白して来たあの日の事・・・。

「そ、それはその・・・・ね」

「あ?」

と、とりあえず黙れ!
今は過去なんて関係ないし、私が告白しているんだから変なこと言うな!

本当に、この『クソゴリラ』は可愛いんだから。
黙って私の言う通りにしたらいいのに。

黙っていつも通り、私を守ってくれたらいいのに。

それだけで私は幸せなのに。

・・・・・。

そう心に思った私は、再び孝太くん抱き付いた。
孝太くんの変な質問なんて答えたくない。

同時に孝太くんに問い掛ける。再確認する。

「孝太くんは私の味方だよね?」

孝太くんは力強く答える。

「当たり前だろ?お前の敵になる理由がどこにある?」

その言葉だけで私は充分だ。

充分だから私から笑顔が溢れる。

嬉しさを爆発させる!

「ありがとう孝太くん!大好き!」

その時、私の目から涙が一つ溢れた。

まるで何か夢を一つ叶えたような、嬉し涙。