川下家の長女である直美お姉ちゃんは、ケーキ屋で働くパティシエだ。
歳は二十三歳と、確か真奈美さんと同い年だったような気がする。

三女の凪は、いつも明るい小学三年生。
学校では私と違って人気者みたいだ。

ちょっぴり凪の存在が羨ましい

そんな姉妹の二人と一緒に晩御飯を囲む川下家の次女てある私、川下海。
いっつも姉妹にいじめれている『かわいそうな存在』だ。

ホント、誰か助けて欲しいかも・・・・。

時刻はまだ午後の五時だけど、早い時間に晩御飯を食べるのが川下家のやり方だ。
何より空腹は川下三姉妹の天敵。

私もそうだけど、お姉ちゃんも凪もお腹を空かせるとモンスターのように暴れちゃうし・・・・。

ちなみに今日の晩御飯は『鶏の唐揚げ』だ。
お姉ちゃんの得意料理で、週に三回は食卓に並ぶ川下三姉妹の大好物。

その鶏の唐揚げに目を輝かせながら、私達は手を合わせる。
『いただきます』と言う言葉と同時に、私達三姉妹は同時に唐揚げに手を付ける。

まあでも、私は唐揚げよりたこ焼きが好きなんだけどね。
たこ焼きだけは絶対に外せない。

そういえばお姉ちゃんと凪、私が『たこ焼きを食べたい』って言ったら何故だか冷たい目で見てくるし。
『頭おかしんじゃないの?』って言うような冷たい目でいつも私を見てくるし・・・・。

本当にムカつく・・・・。