六年前、何の前触れもなくお母さんは倒れた。
病院に運ばれたけど、助かることはなかった。

弟の武瑠も亡くなった。
余命一ヶ月と宣告されていたのに、一ヶ月も経たない内に武瑠は苦しんで死んでしまった。

まだ武瑠とはしっかり言葉を交わしてなかったのに。

・・・・・。

そしてこの前、お父さんが突然命を落とした。
嵐のような雨の中の配達中に、飲酒運転の対向車に巻き込まれて亡くなった。

緊急手術もしたけど、お父さんが再び目を覚ますことはなかった。

突然私の前から大好きな家族は姿を消して行き、残された私の家族はおばあちゃんと私だけ。
おばあちゃんのことが大好きだし、ずっとおばあちゃんとも一緒に居たいけど、『そこにみんながいなかったら意味がない』と思ってしまう私がいる。

何より『もう大好きな家族にみんなに会えない』って思ったらホントに辛い。

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それと私、学校ではいじめられている。
かつての友達を始め、クラスメイトから存在を拒まれている。

海ちゃん孝太くんはそんな私と仲良くしてくれるけど、私と関わったことで海ちゃんもいじめられるようになった。

私が学校に行けなくなってからも、『海ちゃんは嫌な思いをしている』って孝太くんは
言っていたし・・・・。

ホント、呪われているよね・・・。

・・・・・・。

これらはすべて私の身の回りに起こったことだ。
夢だと信じたいあり得ない出来事は、私の目の前の現実に起こっていること。

まるでとんでもない悪魔が美柳家に取り付いているみたい。

と言うより、私自身が家族を苦しめる悪魔なんだと思う。
『なんで私だけが生き残っているんだろう』って、ずっと部屋に引き込もって考えていたし。

私も『死にたい』と言う気持ちが強くなったし。

でも誠也さんの妹の真奈美さんや友達の海ちゃんや孝太くん、そして唯一の家族となったおばあちゃんが私のことを励ましてくれた。

今のように私を祭りに連れてってくれて、大好きな誠也さんにも会わせてくれた。

髪も切って、生まれて初めて浴衣まで着せてもらった。

そして今日一日、どれだけ勇気をみんなから貰えただろうか。

何度また頑張ろうと励まされただろうか。

どれだけ他人を巻き込まないと、自分で立ち上がることが出来ないのだろうか。

ホントに迷惑かけてばっか・・・・。

・・・・・・。