私はいつの間にか、海ちゃんに病室の壁に追いやられて逃げ場を失っていた。
隠れる場所なんてないから、完全に『袋のネズミ』となった私を、ここにいるみんな面白がって見ていた。
と言うか、新しい自分を見られるのは凄く恥ずかしいよ・・・・。
変わった自分を見てもらうのは、抵抗がある・・・・。
・・・・・。
元々私は髪が長かった。
お母さんが髪を伸ばしていたから、私も少しお母さんの真似していた。
私、お母さんのように、綺麗な女性に密かに憧れていたのに・・・・・・。
真奈美さんは私の気持ちを無視して、バッサリと私の髪を切ってきた。
『空ちゃんは可愛いから男受け抜群のショートヘアがいい』って理由で、勝手に私の髪型をショートヘアにしてくるし。
ご丁寧にワックスも付けてセットしてくれたし、何故かメイクもしてくれたし。
と言うか似合ってないはずなのに。
外見は変わっても、中身なんて変わらないはずなのに。
・・・・・・。
だけど誠也さんには好評だ。
「へぇー、似合っているじゃん」
それに孝太くんにも、私の今の印象はいいみたいだ。
「そっちの方がいいな。お前、顔立ち良いからいいと思うぜ」
男の人達に生まれて初めて褒めセリフを言われて、戸惑う私。同時に何故か顔だけは赤くなっていく。
ものすごく恥ずかしい。
そんな私を見た真奈美さんは、みんなに笑みを見せる。
「でしょ?なんせ、私が『トリミング』しましたから」
直後、誠也さんは呆れた表情を真奈美さんに見せた。
「トリミングって・・・・・。空ちゃんは犬か?まあ俺の犬みたいなもんだけど」
「飼い主不在だから私が世話したの。今度からお兄が定期的に散歩でも連れていってよね」
「はいはい。でも退院するまで真奈美が面倒見ろよ。このハムスターちゃん、よく噛み付くから躾してやってくれ」
「分かってるって。私達仲良いから!ねー、空ちゃん?」
さっきから何を言っているだろう?
この馬鹿兄妹は。
そんなことを心の中で呟きながら、さっきから抱き付いてくる真奈美さんを睨み付ける私。
密かにまた真奈美さんに力づくで抵抗する私。
ってか全然真奈美さんは離れてくれないし・・・・。
・・・・・・・。
隠れる場所なんてないから、完全に『袋のネズミ』となった私を、ここにいるみんな面白がって見ていた。
と言うか、新しい自分を見られるのは凄く恥ずかしいよ・・・・。
変わった自分を見てもらうのは、抵抗がある・・・・。
・・・・・。
元々私は髪が長かった。
お母さんが髪を伸ばしていたから、私も少しお母さんの真似していた。
私、お母さんのように、綺麗な女性に密かに憧れていたのに・・・・・・。
真奈美さんは私の気持ちを無視して、バッサリと私の髪を切ってきた。
『空ちゃんは可愛いから男受け抜群のショートヘアがいい』って理由で、勝手に私の髪型をショートヘアにしてくるし。
ご丁寧にワックスも付けてセットしてくれたし、何故かメイクもしてくれたし。
と言うか似合ってないはずなのに。
外見は変わっても、中身なんて変わらないはずなのに。
・・・・・・。
だけど誠也さんには好評だ。
「へぇー、似合っているじゃん」
それに孝太くんにも、私の今の印象はいいみたいだ。
「そっちの方がいいな。お前、顔立ち良いからいいと思うぜ」
男の人達に生まれて初めて褒めセリフを言われて、戸惑う私。同時に何故か顔だけは赤くなっていく。
ものすごく恥ずかしい。
そんな私を見た真奈美さんは、みんなに笑みを見せる。
「でしょ?なんせ、私が『トリミング』しましたから」
直後、誠也さんは呆れた表情を真奈美さんに見せた。
「トリミングって・・・・・。空ちゃんは犬か?まあ俺の犬みたいなもんだけど」
「飼い主不在だから私が世話したの。今度からお兄が定期的に散歩でも連れていってよね」
「はいはい。でも退院するまで真奈美が面倒見ろよ。このハムスターちゃん、よく噛み付くから躾してやってくれ」
「分かってるって。私達仲良いから!ねー、空ちゃん?」
さっきから何を言っているだろう?
この馬鹿兄妹は。
そんなことを心の中で呟きながら、さっきから抱き付いてくる真奈美さんを睨み付ける私。
密かにまた真奈美さんに力づくで抵抗する私。
ってか全然真奈美さんは離れてくれないし・・・・。
・・・・・・・。