その日は凄く寒い冬の日で、気温も低かった。
夜中となれば凍えるような寒さで、雪も少し降っていた。

一言で言うなら、最悪な状況。

そして私は足を痛めて、立ち上がれない状況だった。
『立ち上がれない』ってことは、『家に帰れない』ってことを意味する。

当然、足が痛くて歩くことすら出来ない。
何よりこっそりお母さんの目を盗んで家を飛び出したのに・・・・。

私は何かも最悪な状況に陥った。

本当に最悪・・・・・。

でも私、何とか自力で歩いて帰ろうと思った。
『こんな時間に家を出たから、お母さんに謝ろう』と思いながら頑張って立ち上がり、家に帰ろうとする私。

お母さんの怒った顔を浮かべながら、こんな状況でもなんとか家に帰ろうとする私・・・・。

・・・・・・。

でもやっぱり前に進めなかった。

痛む足に耐えながら、たまたま落ちていた木の枝を杖代わりにして立ち上がって歩いてみたけど、時間が経てば足はどんどん痛くなる一方。
また倒れてしまう私。

そして結局、『一人じゃ何も出来ない』と私は自分自身に教えらた。
『なんでお母さんの言う事を守らなかったんだろう』って、私は後悔。

何より凄く寒い。
薄着のパジャマで家を飛び出したから、凄く辛い。

本当に辛い・・・・。

だから私、いつの間にか泣いていた。
一人だと理解した瞬間、急に不安な気持ちに押し潰された。

そんな私を誰も助けてくれない。

正義のヒーローは現れない・・・・・・。

・・・・・・・。

だけど・・・・。