一方の私はずっと自分の席で頭を抱えていた。
現状に対して、正直何も付いていけない私。

『海ちゃんがいじめられていること』が、理解出来ない私・・・。

・・・・・。

・・・・・・・・。

待って。
と言うか、本当に意味がわかんない。

なんで海ちゃんがいじめられているの?

なんで海ちゃんが辛い思いをしなきゃいけないの?

私には、何もしてこないし。

・・・・・・。

これって、もしかして私のせい?

海ちゃんがいじめられたのは、私がしっかりしていないから?

昨日海ちゃんに助けてもらったから、代わりに海ちゃんが嫌な想いをしている?

・・・・・・。

だとしたら最悪だ。
私、関係ない人を巻き込んじゃった。

海ちゃんは何も悪くないのに。
悪いのは全部私なのに。

・・・・・・。

ちょっとこれ、本気で耐えられないかも。

また私と関わった人が最悪な目に遭っちゃったよ。

本当に最悪だ・・・・。

その後の海ちゃんは更に酷い目にあった。

見ていて心が痛くなる海ちゃんの現実。私がされたことと全く同じ事を、海ちゃんは受けている。

孝太くんが慰めてくれて海ちゃんは笑っているけど、心は笑っていない。
ただの愛想笑いのように見える海ちゃん。

私にも笑顔見せてくれるけど、ただ強がっている海ちゃんの姿。

そんな海ちゃんを見ていて、かなりしんどい・・・・。

海ちゃんの『嘘の笑顔』は見たくない・・・・。

・・・・・・・。

でも海ちゃん、実はかなり怒っている。
北條さん口から私の話題が出ると、すぐに北條さんを睨み付ける海ちゃん。

『自分の事はどうなってもいいけど、私への悪口や嫌がらせは絶対に許さない』と言うような海ちゃん。

本当に、私を守ろうとしてくれる海ちゃん。

・・・・・。

それは、今日の『選択科目の授業』で起こった出来事だ・・・・。