ギルドハウスに入り受け付けで報告書と採取品を納入し報酬をえる。
金額としては少ないが誰もやらない仕事だからこそ手が空いている俺がやることにしている。
「ギルドマスターは居るかい?」
受け付けの女性に尋ねた。
女性は金髪で肩につくぐらいの長さであるが髪の色よりその髪からはみ出すように出ている耳に注意がいっていく。
「はい、奥に居ます。
あ、あの・・・私になにか付いてますか?」
キョトンと首を傾げる受付嬢。
「あぁ・・・いや、やはり森人属|《エルフ》とこんな風に話せるのは感慨深いというか・・・」
顎に手を当てつい凝視してしまう。
この街に数年前から住んでいる彼女らの種族は元々他種族と交流が深い訳では無い。
諸事情により彼女らと少し揉めたが今ではこの街の仲間である。
「もう・・・私がここに来て何年目ですか?って話ですよ
いい加減慣れてくださいね?」
「あ、あぁ・・・すまなかったな」
「分かればいいんです♪」
にっこりと笑う彼女は受付をしている時の真剣な顔ではなくまだあどけなさの残る年相応な表情であった。
「おっと、時間を潰させて済まない
これで失礼する」
「いえ、お気をつけて」
再び仕事モードになった彼女を確認しつつ奥へと進んだ。
コンコン
「どうぞ
ヴィルヘルムか?」
中から低い声が響く
「そうです
失礼します」
そう言いながら部屋に入る。
「まぁ座れ
それで・・・報告書にまとめてあるだろうから簡潔に聞くが
あそこは『できる』か?」
椅子に腰を下ろしながら話を聞く。
真剣な顔で見つめてくるのは様々な経験を刻んできたであろう傷だらけの土守|《ドワーフ》。
本人は気がついてないだろうが一般人なら気絶しかねない眼光である。
「結果でいえば『はい』ですね
街からはそれなりの遠さで気候もよく開拓さえできれば『隠れ家』としてはやっていけます
ですが、1ヶ月程開拓する前にやらなきゃならないことがあります」
ハッキリと目を見つめ返し俺は答える。
「そうか・・・
その1ヶ月は何をするんだ?」
安堵の表情を浮かべた後にまた険しくなり質問してくる。
「・・・朽ちた神殿がありました」
「・・・・・・分かった
それは全てお前に任せる
だが1ヶ月でどうにかなるのか?」
「とにかく何の神殿かなのかがわからない今はなんとも言えません
ですが建物自体はそれくらいあればどうにか出来ますね」
顎に手を当て計画を大まかに立てながら話す。
「ふぅ・・・分かった
資材の運搬と資金はこちらで任せておけ」
煙草に火をつけ紫煙を吐き出しながら険しい顔を解きそう答えた。
「すいませんが
出来たら倉庫|《キャリー》持ちで資材運搬をお願いします
道が悪いのとあまり大荷物で行くと目立つので・・・」
「それぐらいは問題ない」
「ありがとうございます
ちなみにギルマ・・・いえ、メガスさんは神殿について何か知ってることはありますか?」
この人・・・メガスさんは自分をギルマスと呼ばれるのを嫌う。
まとめる人が居るから、貴方しか出来ないから等言われて今の地位についた経緯もあってか自分はそんな大層なひとではないといつも言っている。
威厳自体は騎士団長よりあると思うが本人曰く取り繕って偉そうにしているだけらしい。
「ギルマスと呼んでいたら剛腕|《ライ》をかましていたぞ?
うーん、なんの神殿かはわからんが昔からここには女神様が見ているという話は聞いたことあるな・・・」
そんな怖いことを言いながらふかしていた煙草を消していた。
「女神様か・・・」
そう言いながら少女の石像を思い出す。
「ん?どうした?」
「いえ、その神殿にも女の人の石像がありましたので・・・」
「なるほどなぁ
なら祭壇に女物の小物でも捧げてみたらどうだ?」
「そうですね・・・
検討しておきます」
そう話しながら腰を上げ退出することにした。
「それでは失礼します。」
「おう
いつから始めれるかだけまた教えてくれ」
「はい」
そう言いながら退出した。
金額としては少ないが誰もやらない仕事だからこそ手が空いている俺がやることにしている。
「ギルドマスターは居るかい?」
受け付けの女性に尋ねた。
女性は金髪で肩につくぐらいの長さであるが髪の色よりその髪からはみ出すように出ている耳に注意がいっていく。
「はい、奥に居ます。
あ、あの・・・私になにか付いてますか?」
キョトンと首を傾げる受付嬢。
「あぁ・・・いや、やはり森人属|《エルフ》とこんな風に話せるのは感慨深いというか・・・」
顎に手を当てつい凝視してしまう。
この街に数年前から住んでいる彼女らの種族は元々他種族と交流が深い訳では無い。
諸事情により彼女らと少し揉めたが今ではこの街の仲間である。
「もう・・・私がここに来て何年目ですか?って話ですよ
いい加減慣れてくださいね?」
「あ、あぁ・・・すまなかったな」
「分かればいいんです♪」
にっこりと笑う彼女は受付をしている時の真剣な顔ではなくまだあどけなさの残る年相応な表情であった。
「おっと、時間を潰させて済まない
これで失礼する」
「いえ、お気をつけて」
再び仕事モードになった彼女を確認しつつ奥へと進んだ。
コンコン
「どうぞ
ヴィルヘルムか?」
中から低い声が響く
「そうです
失礼します」
そう言いながら部屋に入る。
「まぁ座れ
それで・・・報告書にまとめてあるだろうから簡潔に聞くが
あそこは『できる』か?」
椅子に腰を下ろしながら話を聞く。
真剣な顔で見つめてくるのは様々な経験を刻んできたであろう傷だらけの土守|《ドワーフ》。
本人は気がついてないだろうが一般人なら気絶しかねない眼光である。
「結果でいえば『はい』ですね
街からはそれなりの遠さで気候もよく開拓さえできれば『隠れ家』としてはやっていけます
ですが、1ヶ月程開拓する前にやらなきゃならないことがあります」
ハッキリと目を見つめ返し俺は答える。
「そうか・・・
その1ヶ月は何をするんだ?」
安堵の表情を浮かべた後にまた険しくなり質問してくる。
「・・・朽ちた神殿がありました」
「・・・・・・分かった
それは全てお前に任せる
だが1ヶ月でどうにかなるのか?」
「とにかく何の神殿かなのかがわからない今はなんとも言えません
ですが建物自体はそれくらいあればどうにか出来ますね」
顎に手を当て計画を大まかに立てながら話す。
「ふぅ・・・分かった
資材の運搬と資金はこちらで任せておけ」
煙草に火をつけ紫煙を吐き出しながら険しい顔を解きそう答えた。
「すいませんが
出来たら倉庫|《キャリー》持ちで資材運搬をお願いします
道が悪いのとあまり大荷物で行くと目立つので・・・」
「それぐらいは問題ない」
「ありがとうございます
ちなみにギルマ・・・いえ、メガスさんは神殿について何か知ってることはありますか?」
この人・・・メガスさんは自分をギルマスと呼ばれるのを嫌う。
まとめる人が居るから、貴方しか出来ないから等言われて今の地位についた経緯もあってか自分はそんな大層なひとではないといつも言っている。
威厳自体は騎士団長よりあると思うが本人曰く取り繕って偉そうにしているだけらしい。
「ギルマスと呼んでいたら剛腕|《ライ》をかましていたぞ?
うーん、なんの神殿かはわからんが昔からここには女神様が見ているという話は聞いたことあるな・・・」
そんな怖いことを言いながらふかしていた煙草を消していた。
「女神様か・・・」
そう言いながら少女の石像を思い出す。
「ん?どうした?」
「いえ、その神殿にも女の人の石像がありましたので・・・」
「なるほどなぁ
なら祭壇に女物の小物でも捧げてみたらどうだ?」
「そうですね・・・
検討しておきます」
そう話しながら腰を上げ退出することにした。
「それでは失礼します。」
「おう
いつから始めれるかだけまた教えてくれ」
「はい」
そう言いながら退出した。