「大村で街コン出来ないかな? 農家の嫁になりたい人とか、田舎暮らしに憧れる人を中心に」 

「いいアイディア! 最近スローライフとか流行ってるものね」

 スローライフが田舎暮らしなのかは知らないけど、お節介おばさんを職業にしている母に任せれば間違いない。

「お願い出来る?」

「面白そう。企画出してみるわ。村の人と日程を決めて。一か月以内にプランを決めましょ」

「分かった。日にちは追って連絡する」

「はーい。我が娘ながら頼もしいわね。仕事を一つ持ってくるなんて」

「そんなんじゃないわよ」

 電話を切ると、清々しい気持ちだった。
 母と対等に話せた。
 それがこんなに嬉しいなんて。