今日子は、馬にまたがった。
 「訓練は、?」
 スコープオンは、少し考え、
 「必要は、ないようだ。」と言った。
 「私は、指揮官として、ライトマターに先に帰る。」
 「それじゃ、私も」と今日子が言ったら、
 「少し休んだ方がいい」と言って、スコープオンは、その場を去った。

 「この馬、気に入った」今日子は、ご機嫌に言った。
 コロシアムは、静寂となった。そこから先を進んだ。
 しばらく進むと、今日子が上に乗れるような大きな鳥が、罠にかかり、苦しんでいた。俗に言うワニの歯である。

 罠から救い出した。鳥は、大人しくしている。
 「この鳥に乗って飛べるのかな」ふと今日子は、思った。
 「こいつは、アフロスという名の鳥だ」とたけしが言った。
 「俺が馬に乗るから、お前は、こいつに乗れ!」
 たけしが、そういったので、アフロスにまたがった。
 「クエー」と鳴くと、翼を広げて、空へ向かった。
 「えー気持ちいい」今日子は、空へ初めて登った。
 「俺が案内するから、ついてこい」とたけしが言った。
 アフロスは、船で言うと、戦艦だ。どっしりしている。飛ぶスピードもゆっくりだ。
 「あー下に湖がある。」
 「水を飲むか?」とたけしが言った。
  
 大きな湖であった。その先には、山がある。
 「ここから、ライトマターの本拠地には、遠いの?」
 「さあな?」たけしは、周りを警戒していた。ここは、隠れる場所がない。
 したがって、襲われる危険性が高い。
 
 「長くいない方がいい。行くぞ」とたけしが言った。

 「もう少し、休もうよ?お願い」と今日子は言った。
 「なんだか、雲行きも怪しい。行くぞ!」
 「わかった」

 湖の真ん中に、白鳥が数十匹いた。
 「白鳥だ、白鳥」今日子は、叫んだ。

 みるみるうちに、白鳥が、羽の生えたタゲットに変わった。
 「えっ」今日子は驚いた。こちらへ、飛んでくる。タゲットは、戦闘機のように、素早い。

 「しまった」とたけしが言った。武器を今日子は、持ってない。
 「油断したな」タゲットの一人が言った。
 「降下して」アフロスに今日子は言った。
 「飛び乗って」今日子がたけしに叫んだ。
 「ハッ」とたけしは、アフロスの背中に乗った。
 「どこ、触ってるの?」
 「なんだ、気持ちいいのか?」
 たけしは、両手で、今日子の胸を掴んでいた。

 「ばか言ってないで、盾になってよ」
 「まかせろ」

 そう、タゲットたちは、ボウガンを持っていた。
 集中砲火がきた。たけしが、前で耐えている。
 「アフロス、上に行って」
 数十匹のタゲットも、追いつこうとしている。
 「あいつらを、落とす」と言って、今日子は右手を伸ばし、「風よー」と叫んだ。

 すると、突風が吹き、タゲットの隊列が乱れた。
 「風を操れるとは、聞いてないぞ」タゲットは言った。

 上方から、今日子が自由落下してきた。1匹のタゲットの3つの頭を切った。そして、白鳥に戻した。
 また、自由落下。下には、アクロスがいた。

 「敵が多すぎる」今日子が叫んだ。
 「俺が、分身の短剣を剣から出す」

 「全部当てろー!」たけしは言った。敵は横一線だった。
 「消えろ」と言って、今日子は左右に剣を何回も振った。

 1匹だけ残して、後は白鳥に戻った。

 「貴様の思うようには、させん」タゲットは、突進してきた。
 「ばかね」と言ってタゲットの背後をとり、切り落とした。最後の白鳥に戻った。

自由落下のあと、たけしの後ろに戻った。
 「たけし」と言って、振り向いたたけしにビンタをかけた。
 「胸を触ったお礼よ!」

 「気の強い女だ」たけしは、心の中で、つぶやいた。