村を後にして、山岳地帯に入った。
「なぜ、女神がもう一人、いるのよ?」
今日子は、たけしに尋ねた。
「それは、この世界が、バランスを保つために、自然と発生しているんじゃないかな。」
「バランス、何のために?正義と悪のバランス?統一された世界は、訪れてくれないの?」
「それは、俺にも、よくわからない。ただし、安定を望む人たちは、いるのは確かだ。」
今日子は思った。ただ、兄を探しにきたのに、闘いに明け暮れてきた。兄ならば、私がここにいることを、わかっているはず。なのに、現れてくれない。」
その答えは、たけしが知っていた。邪悪神のがわについた兄にとって、妹は敵。これ以上の説明は、いらない。
一方、今日子の兄と四天王の一人、オークツアンは、下からくる今日子達を見ていた。
「まだ、能力に全て目覚めていない。現実世界に戻そう」と今日子の兄は言った。
「いや、叩くなら、いまだ。」オークツアンは、そう言って、岩石を落とし始めた。
「何?あの音?」今日子は、言った。
「上の方から、大きな岩が落ちてきている。」たけしは、言った。
逃げ場は、なかった。
「風よー。」今日子は、そう叫びながら、つぎつぎと、岩石を吹き飛ばした。
「今日子、もう元の世界に帰れ!」その声に、今日子は、反応した。
「兄さん」・・「兄さんなの」
姿を見せた敵の二人。
「上出来だな、小娘」とオークツアンが言った。
「なぜ、俺の言うこと聞かない。」と今日子の兄が、腹立たしく言った。
「なぜ、兄さんが敵に。」今日子の心は、混乱していた。確か、反乱軍のリーダーと聞いていたのに。
「落ち着け、今日子」とたけしが言ったが、火に油だった。
今日子は、たけしを、思いっきり殴った。
「騙していたのね。たけし。」
「内輪揉めは、みっともないな。悪いが、お前の動きは、止めさせてもらうよ。」と言って、オークツアンが今日子に迫ってきた。
「この!」たけしが、今日子の前に立ち、オークツアンの剣を受けた。
「武器屋さんと闘ってもな?」相手が上で、下から防御するのは、戦略上不利だ。
「たけし、逃げて!」今日子は、動けない。
「ぐはあ!」とたけしは、オークツアンから、右手を切り落とされ、気絶した。
「これで最後だ」オークツアンは、剣を、振りかぶった。
「よくも、たけしを」今日子は、初めて、相手に憎しみを抱いた。
オークツアンのまえに、氷柱が立ち並んだ。
「こんな、子供騙し」オークツアンは火を散らして、氷柱を消した。
次に今日子は、土から、人形の戦士を四体出した。
そして、体が、七色の光に包まれた。
「これは、なんだ。今まで見たことがない」
土人形の戦士は、剣を持って、オークツアンに襲いかかった。
「風よ」オークツアンは、風を使い、土人形を一掃した。
ところが、今日子の姿は、光り輝いていて、オークツアンは、見えない。
「ここか!」と言って、当たった剣は、先の方から、溶けて言った。
「そこまでだ」と急に今日子の兄が、立ち並んだ。
「どいて、兄さん」
「やらせるわけには、いかせぬ」
「なら、兄さんから!」
「面白い、お前に、俺を倒せるか?」
今日子は、間合いを取った。そして、右手をオークツアンに向けた。
「ギャああ」オークツアンは、光の熱線で、その体を焼き尽くされた。
「それでこそ、我が妹、今日子、こちらの体制につけ」
「兄さんにすき勝手に、やらせない。」
「世界を統一するのだ。争いも貧困もない世界を、二人で作ろう。」
「いやよ、そんな世界、誰も望んでいない。」
「なら、しょうがない、死んでもらおう!」間合いを詰めてきた今日子の兄。
「溶けてしまえー」と今日子は光り輝く熱線を、兄目掛けて、放った。
「防御円?」今日子の技を使った今日子の兄。
今日子は、しゃがみ、右手を地面についた。「暴れろ、土よ」
今日子の兄が立っている地面が割れた。
突然の地面の揺れと割れで、片手でその縁を掴んでいた。
そこへ、今日子が、近づいた。
「今度こそ、終わらせる」今日子は、目の前の兄に、未練など、なかった。
早く終わらせて、タイムクラスターで、たけしの腕を、戻さないと、危ない。
「さよなら、兄さん」今日子は、そう言って、掴んでいた手を、足で払った。
今日子の兄は、地下へ吸い込まれるように、落ちていった。
「たけし、お願い、目を覚まして」今日子は、タイムクラスターで右手を戻した。
しかし、たけしは、眠ったままだ。
「どうしたらいいの」今日子は、途方に暮れた。
すると、
「やったな、今日子」とたけしが言った。
「もう、一人にしないと約束して」と言いながら、今日子が泣いていた。
「当たり前だ。俺がお前の兄さんだ。」と言ってたけしが、微笑んだ。
「なぜ、女神がもう一人、いるのよ?」
今日子は、たけしに尋ねた。
「それは、この世界が、バランスを保つために、自然と発生しているんじゃないかな。」
「バランス、何のために?正義と悪のバランス?統一された世界は、訪れてくれないの?」
「それは、俺にも、よくわからない。ただし、安定を望む人たちは、いるのは確かだ。」
今日子は思った。ただ、兄を探しにきたのに、闘いに明け暮れてきた。兄ならば、私がここにいることを、わかっているはず。なのに、現れてくれない。」
その答えは、たけしが知っていた。邪悪神のがわについた兄にとって、妹は敵。これ以上の説明は、いらない。
一方、今日子の兄と四天王の一人、オークツアンは、下からくる今日子達を見ていた。
「まだ、能力に全て目覚めていない。現実世界に戻そう」と今日子の兄は言った。
「いや、叩くなら、いまだ。」オークツアンは、そう言って、岩石を落とし始めた。
「何?あの音?」今日子は、言った。
「上の方から、大きな岩が落ちてきている。」たけしは、言った。
逃げ場は、なかった。
「風よー。」今日子は、そう叫びながら、つぎつぎと、岩石を吹き飛ばした。
「今日子、もう元の世界に帰れ!」その声に、今日子は、反応した。
「兄さん」・・「兄さんなの」
姿を見せた敵の二人。
「上出来だな、小娘」とオークツアンが言った。
「なぜ、俺の言うこと聞かない。」と今日子の兄が、腹立たしく言った。
「なぜ、兄さんが敵に。」今日子の心は、混乱していた。確か、反乱軍のリーダーと聞いていたのに。
「落ち着け、今日子」とたけしが言ったが、火に油だった。
今日子は、たけしを、思いっきり殴った。
「騙していたのね。たけし。」
「内輪揉めは、みっともないな。悪いが、お前の動きは、止めさせてもらうよ。」と言って、オークツアンが今日子に迫ってきた。
「この!」たけしが、今日子の前に立ち、オークツアンの剣を受けた。
「武器屋さんと闘ってもな?」相手が上で、下から防御するのは、戦略上不利だ。
「たけし、逃げて!」今日子は、動けない。
「ぐはあ!」とたけしは、オークツアンから、右手を切り落とされ、気絶した。
「これで最後だ」オークツアンは、剣を、振りかぶった。
「よくも、たけしを」今日子は、初めて、相手に憎しみを抱いた。
オークツアンのまえに、氷柱が立ち並んだ。
「こんな、子供騙し」オークツアンは火を散らして、氷柱を消した。
次に今日子は、土から、人形の戦士を四体出した。
そして、体が、七色の光に包まれた。
「これは、なんだ。今まで見たことがない」
土人形の戦士は、剣を持って、オークツアンに襲いかかった。
「風よ」オークツアンは、風を使い、土人形を一掃した。
ところが、今日子の姿は、光り輝いていて、オークツアンは、見えない。
「ここか!」と言って、当たった剣は、先の方から、溶けて言った。
「そこまでだ」と急に今日子の兄が、立ち並んだ。
「どいて、兄さん」
「やらせるわけには、いかせぬ」
「なら、兄さんから!」
「面白い、お前に、俺を倒せるか?」
今日子は、間合いを取った。そして、右手をオークツアンに向けた。
「ギャああ」オークツアンは、光の熱線で、その体を焼き尽くされた。
「それでこそ、我が妹、今日子、こちらの体制につけ」
「兄さんにすき勝手に、やらせない。」
「世界を統一するのだ。争いも貧困もない世界を、二人で作ろう。」
「いやよ、そんな世界、誰も望んでいない。」
「なら、しょうがない、死んでもらおう!」間合いを詰めてきた今日子の兄。
「溶けてしまえー」と今日子は光り輝く熱線を、兄目掛けて、放った。
「防御円?」今日子の技を使った今日子の兄。
今日子は、しゃがみ、右手を地面についた。「暴れろ、土よ」
今日子の兄が立っている地面が割れた。
突然の地面の揺れと割れで、片手でその縁を掴んでいた。
そこへ、今日子が、近づいた。
「今度こそ、終わらせる」今日子は、目の前の兄に、未練など、なかった。
早く終わらせて、タイムクラスターで、たけしの腕を、戻さないと、危ない。
「さよなら、兄さん」今日子は、そう言って、掴んでいた手を、足で払った。
今日子の兄は、地下へ吸い込まれるように、落ちていった。
「たけし、お願い、目を覚まして」今日子は、タイムクラスターで右手を戻した。
しかし、たけしは、眠ったままだ。
「どうしたらいいの」今日子は、途方に暮れた。
すると、
「やったな、今日子」とたけしが言った。
「もう、一人にしないと約束して」と言いながら、今日子が泣いていた。
「当たり前だ。俺がお前の兄さんだ。」と言ってたけしが、微笑んだ。