いつかの夜。ふたりの夜。どこかの夜。
「考えたか?子供の名前。」
「まだ早いです…。それにそんなにすぐには…。」
「オレは考えたぞ。」
「え?」
「まだ女の名前だけな。」
「なんて、名前ですか?」
「向日葵。」
「向日葵…。どうしてそう思ったんですか?」
「太陽に向かって咲く花だろ?向日葵みたいに、ずっと上向いて笑ってて欲しい。」
「上を…向いて…。」
「あんたはずっと下を向いて生きてきた。笑うこともなく。でも今のあんたみたいに、堂々と笑って欲しい。だから、向日葵。そう思った。」
「…素敵な名前…。」
「それに、母親が百合、娘は向日葵。いいだろ?」
「あ…どっちも花…。」
「男はまだ考えてない。あんたは?」
「私は逆に、まだ男の子の名前しか浮かんでません。」
「なんて名前だ?」
「優。です。」
「ゆう?」
「はい。『優しい』の優、です。男の子だけど…やっぱり航さんみたいにやさしい子になって欲しいと思って…。」
「決まり。」
微笑み合う、いつかのふたり。
「考えたか?子供の名前。」
「まだ早いです…。それにそんなにすぐには…。」
「オレは考えたぞ。」
「え?」
「まだ女の名前だけな。」
「なんて、名前ですか?」
「向日葵。」
「向日葵…。どうしてそう思ったんですか?」
「太陽に向かって咲く花だろ?向日葵みたいに、ずっと上向いて笑ってて欲しい。」
「上を…向いて…。」
「あんたはずっと下を向いて生きてきた。笑うこともなく。でも今のあんたみたいに、堂々と笑って欲しい。だから、向日葵。そう思った。」
「…素敵な名前…。」
「それに、母親が百合、娘は向日葵。いいだろ?」
「あ…どっちも花…。」
「男はまだ考えてない。あんたは?」
「私は逆に、まだ男の子の名前しか浮かんでません。」
「なんて名前だ?」
「優。です。」
「ゆう?」
「はい。『優しい』の優、です。男の子だけど…やっぱり航さんみたいにやさしい子になって欲しいと思って…。」
「決まり。」
微笑み合う、いつかのふたり。