そう言っていつものように飛び降りた

「ありがとう」

横川はお礼を言って自分の席に戻って行った

授業中にいとこと話過ぎて最後になるって……

面白い子だなぁ……



日曜日の夕方
俺は用を終えてゆっくり自転車をこいでいた

公園の横からヒョコっと子供の頭が見えて俺は自転車を止めた

そこからは車も自転車も入れないようにポールが立っていてポールの間からよちよち歩きの子供が出て来た

「危ないよ」

子供を抱き上げた

言葉わかるのかな?

「ママは?」

ニコニコしていて暎太に抱きつき小さな手で暎太の頬をペチペチと叩きながら笑っていた

「つーく〜ん」

声の聴こえる方を見ると見慣れたお団子頭がいた

「横川?」

「つーくん、待って」

必死で走って来ていた

「すみません、ありがとうございます」

頭をペコペコ下げて顔を上げた

「あれ、清水……」

「横川の子供?(笑)」

「何でよ、いとこの子供」

俺は子供の顔を見た

「この間の持久走の時の子供?」

「うん、そうだよ、司くん……つーくんて呼んでるの」

俺は話しかけてみる
「つーくん」

「えー、えー」

まだ話せないみたいだった