「暎太って二学期になってからあまり席立たないじゃん」

「そうかな?まぁ、この席、日が当たって暖かいんだよ」

「まあな、でもいつも同じ角度で見てるからさ」

「自分じゃ気付かなかったけどな」

「この間さ、横川と一緒に歩いてたんだろ?体育も抜けたじゃん」

「あー、横川が熱があって……何で知ってるんだ?」

「お前モテてるって自覚ある?すぐ噂になってたぜ、中学の時もすぐ広まったじゃん」

「中学の時のことはいいよ……熱があるから送るっていったのに急に帰ってさ、俺何もしてないし……」

「見ていたのは横川か……冷たくされて気になってんのか?」

「別に……」

「まあまあ、ふーん、横川ね〜」

「俺は何も言ってない……」

「暎太は彼女いるのか?」

「いや」

「よく、女子に聞かれるんだよ、返事出来なくて(笑)」

「知らないって言えばいいのに」

「まあ、それだけ暎太がモテ始めてるって事だよ」

「モテなくていいし……どうせ顔だけの男だから……」

「男からしたら羨ましいけどな、いつまで元カノ引きずってんだよ」

「彼女のことは引きずってない……言葉だけ……」

「圭〜、日直呼ばれてる」

圭はクラスメイトに呼ばれて俺から離れていった