放課後、部活前半終了頃
「南波、じゃあお先ー」
「うん、お大事に」
「お疲れさまでした」
部員と後輩達に挨拶して亜希は体育館を後にする
バスケ部が練習の準備で外にいた、須賀が寄ってくる
「水野さん、帰るの?足痛い?」
「大丈夫よ」
軽く手を振って部室へ向かう
(昨日から話しかけられるな、まあ仕方ない…か)
門で和稀を待つ
「足、どうだった?」
「うん大丈夫そう、でもジャンプしてないから」
「試合前だから無理するなよ」
「あっ、今日の会議って新人戦のこと?」
「そう、壮行会でキャプテンが一言、言わないといけないんだよ、コメントも提出しないといけないんだ、新聞部からの依頼もあって」
「須賀くんが通らなかったら完璧忘れてたね」
「あいつの話はいいよ」
ムスッとなる
「嫌いなの?」
「話したことないけど…なんとなく」
「ふーん、あっ明日金曜だね、ついつい食べ過ぎてしまうけど」
「栄養が胸にいくんだよ(笑)、今日普通のブラだし」
「わかるの?」
「当然、形違うし、歩くと揺れるしな、いつも普通のブラつけろよ」
和稀は横に立って肘で胸を触る
「ちょっと道の真ん中でやめてよ」
亜希はキョロキョロする
「ちゃんと周り見てるよ、もっとひっつけよ」
亜希の腰を持ってひきよせる
亜希の胸は和稀の脇腹に当たる(ん?)亜希は和稀を見上げた
「和稀、背が伸びてる、この間まで目線あまり変わらなかったのに」
「はあ?いつの話してんだよ、もう170は春にはあったし」
(そうかな、こんな近くで立つことないからかな?)
「何か目線違うと不思議だね」
亜希上目遣いに和稀を見る
「恥ずかしいからそんなに見るなよ」
「胸と腰触られてる私のほうが恥ずかしいんですけど?」
「ああ、悪い」
手を離して少し距離をとる
「じゃあ、明日な」
和稀は家に入っていった
亜希の家のほうが奥にある
次の日の放課後、亜希は和稀を待っていた
須賀が話かけてくる
「水野さん、お疲れでした、今日部活してたね、もう大丈夫そうでよかった」
「うん、大丈夫っていったでしょ、もう気にしないで」
「帰らないの?よかったら途中まで一緒に帰らない?」
話していると須賀の後ろを和稀が通る
(なっ、無視して帰るの?)
「誰か待ってる?」
「あっ、帰るけど……須賀くんは電車とかじゃないの?」
「うん、そこの分かれ道まで」
(5分くらいか)
二人は歩き出した