夕方、部活終りの和稀が門で待っていた
(バレー部きたな、ん?亜希がいねえ)
南波に声をかける
「亜希は?」
「あの子部活中に怪我して帰らせた」
和稀は携帯を見た
(何も入ってねえ)
「ひどいのか?」
「ん~、私らも怪我の状態はわかんないの、保健室に須賀くんが連れていって……」
「須賀?」
「バスケ部のキャプテン」
「あー、亜希先輩とよくいる人だ」
みずき達一年がやってくる
「今日教室に来た子か」
「亜希先輩はバスケ部のキャプテンが送って帰りましたよ、イケメンですね、南波先輩」
「まあ、モテるとは聞くけど」
「私は彼いるんで興味ないですけど(笑)じゃあ失礼しまーす」
「まあ、あの子はほっといて……、バスケのボールが仕切りネットこえて転がってきたの、それを亜希が踏んじゃって須賀くんがお姫様だっこして保健室に連れていってくれたのよ、亜希重いのにねー(笑)」
「サンキュー」
和稀は走って帰っていった
ピンポーン
「はーい、あら和稀開いてるわよ」
和稀は亜希の家に上がる
「亜希が怪我したって聞いて」
「たいしたことないみたいよ、今二階あがったわよ」
和稀は二階へ上がっていく
「亜希」
ドアあける
「きゃっ」
バスタオルを巻いて、髪の毛をドライヤーで乾かしていた
「ちょっとノックしてよ、びっくりしたー」
「あっごめん、怪我して帰ったってバレー部の子に聞いて」
「ごめん、もうそんな時間だったんだ、和稀にメッセ入れるの忘れてた、和稀?すごい汗だよ、走って帰ったの?」
「ああ、お姫様抱っこして保健室行ったっていうからひどいのかと思って」
「大丈夫、こけただけだから、捻挫までしてない」
和稀は上着を脱いでベッドに座る
「なら、いいけど、焦るだろうが」
「ごめん」
亜希は髪の毛をといてベッドの前に置いてあるビーズクッションの上に座る
「足みせて、どっち?」
「右」
和稀は亜希の右足を持ち上げて自分の太ももの上に置いた
「ちょっと引っ張らないで」
ビーズクッションの上に横になる亜希、和稀は足首ゆっくり回す
「まわすと少し痛いかな」
「やっぱまわして痛いってことはどっかのスジは痛めてるんだよ、お前は我慢するからな人前じゃ平気っていっちまう」
「よくわかってるね」(笑)
「そりゃ、何年の付き合いだと思ってんだよ、まあ腫れてないし、軽そうでよかった、二、三日で治るだろ」
足首をさすってくれた
「あの、もう足おろしていいかな?」
亜希はバスタオルのまま横になり片足を上げられ恥ずかしい格好になっていた
「んっ、あー、(ニヤッ)いい眺めだね」
(言わなきゃよかった)
亜希は後悔した