亜希は和稀に話した
「最低だな、さっきな聞いたんだよ、すぐヤって捨てるって噂があるって……亜希は断るって言ってたから安心してた、あいつ俺の胸を触りやがって許せねえ」
和稀は怒りが込み上げてきた
「ちょっと暴力は駄目だよ、大会に出れなくなる、向こうも大会と自分の将来あるからもう手は出してこないと思う」
「バレー上手くてもクズ野郎だな」
「びっくりしたよ、憧れてる女の子もいるのに…胸触られてゾッとした……気持ち悪い」
和稀は後ろから亜希を抱き締める
「やっぱ、俺じゃないとな……落ち着くまでな」
「うん」
(和稀……優しい)
結局五限はさぼり二人は教室に戻って来た
「心配したぞ」
「クズ野郎だった……ちょっと7組行って来る」
「ちょっ、手は出すなよ、ケンカするな」
和稀は教室を出て、7組に入って中居の前に立つ
「誰?」
「お前、最低……亜希は俺のもんだ、手出すな、女がみんなお前に堕ちると思うなよな」
「彼氏いたんだ、言ってくれたらよかったのに、彼氏持ちには用はないんだ、揉め事おこしたくないしね、悪かったよ」
「チャラチャラすんなよな」
教室を出ていった
亜希が走ってくる
「和稀、7組に行ったって聞いたから」
ハアハア
「あー、ひとこと言わねーとな、手は出してねーよ、あいつ彼氏がいたら手出さなかったって」
「ひどい……気持ちがなくて今までも付き合ってきたんだ」
「あっ、帰ってきた」
「どうだった?中居のやつ」
「亜希は俺のもんだって言ったら彼氏持ちには用はないんだってぬかしやがった、最低なやつ、好きじゃないのに告白するってなんだあいつは」
「完全身体だよな」
「自分の経歴に傷つけたくないんだよ、将来のこと考えてんだな、彼女なら合意のもとだし」
「ああそんな感じだった」
「中居くんてそんな人だったんだ……何かショック、優しかったのが策略だったなんて」
亜希は席に戻った
「和稀、よく言ったな俺のものなんて」
「まあ俺の胸とはさすがに言えないし、断れと言ったのも俺だし」
「お前らはもうヤってんの?付き合ってんの?」
「中居が亜希の胸を触ったらしいからキレただけだよ、亜希とはヤってねーよ」
「なんだ、つまらん」
「だって親いるし」
「付き合ってはいる?」
「付き合ってとは言ってはないけど……告白は断れとは言ってある」
「また微妙だな、お前らの関係」
「いいんだよ、俺たちは(笑)」
部活が終わり亜希は門へ急いだ
(いない)
携帯を出す
(あっ延長練習するんだ、帰ろ)
携帯を鞄にしまった
(今日一緒に帰りたかったな)