あれから6年の月日が流れた。

彼からの連絡はまだない。
星夜が幼稚園に入ってからは落ち着いて、私は両親のもとを離れることにした。
両親は、彼のことはもう諦めたほうがいい。と言うけれど。
とてもそんな気にはなれない。

毎年クリスマスイブに作る味噌汁は、もはや習慣となっている。
ほら、今日だって無意識のうちに買い物カートには味噌とニンジンと大根と白菜、豚肉が詰められている。

彼が帰ってくる、って。
今でもずっと信じている。

本当は淋しい。

会いたい。
顔が見たい。
声を聞きたい。
ぎゅ…って抱き締めてほしい。

星夜に会ったら驚くだろうか?
でも、すぐに分かるかもしれない。
だって彼にそっくりな瞳をしているから。