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「まさか旭が来てるとは思わなかったよ」
夕陽に照らされたグラウンドで、風間くんは首から下げていたメダルを旭くんにかけた。
風間くんの活躍によって扇動された一組は、その後の競技で他のクラスを相手に健闘し、結果全クラスで三位の成績まで追い上げた。風間くんもその後あらゆる競技で名プレーを見せ、閉会式では大会のMVPとして表彰されるまでに至る。
まじまじとメダルを覗き込んだ旭くんは、「海羽ちゃんのおかげだよ」と微笑んだ。
「僕が一回もお兄ちゃんがスポーツで活躍してるところを見たことないって言ったから、海羽ちゃんが高校に連れて来てくれたんだ」
「そうだったんだな。何から何まで、旭のためにありがとう」
兄弟に感謝され、気恥ずかしくなった私は「いやいや」と手を振った。
「私も見れて良かった。風間くんが競技場で活躍する姿って、人を笑顔にするんだね」
「笑顔に?」
「バスケの試合の時、風間くんも見たでしょ? 観客席の声援! クラスとかチームとか関係なく、皆が風間くんのことを応援してたんだよ」
驚いたような表情を浮かべる風間くんの隣で、旭くんも笑顔で頷く。
「まさか旭が来てるとは思わなかったよ」
夕陽に照らされたグラウンドで、風間くんは首から下げていたメダルを旭くんにかけた。
風間くんの活躍によって扇動された一組は、その後の競技で他のクラスを相手に健闘し、結果全クラスで三位の成績まで追い上げた。風間くんもその後あらゆる競技で名プレーを見せ、閉会式では大会のMVPとして表彰されるまでに至る。
まじまじとメダルを覗き込んだ旭くんは、「海羽ちゃんのおかげだよ」と微笑んだ。
「僕が一回もお兄ちゃんがスポーツで活躍してるところを見たことないって言ったから、海羽ちゃんが高校に連れて来てくれたんだ」
「そうだったんだな。何から何まで、旭のためにありがとう」
兄弟に感謝され、気恥ずかしくなった私は「いやいや」と手を振った。
「私も見れて良かった。風間くんが競技場で活躍する姿って、人を笑顔にするんだね」
「笑顔に?」
「バスケの試合の時、風間くんも見たでしょ? 観客席の声援! クラスとかチームとか関係なく、皆が風間くんのことを応援してたんだよ」
驚いたような表情を浮かべる風間くんの隣で、旭くんも笑顔で頷く。
