流星とジュネス

 時計を見ると、そろそろ午後の競技が始まる時間だ。きららちゃんの手料理を堪能した私はレジャーシートに置かれた空っぽの弁当箱を前に、「ごちそうさま」と両手を合わせた。

「そろそろ私は旭くんを迎えに行って来ようかな。きららちゃん、お弁当作って来てくれてありがとう。おにぎりも玉子焼きもすごく美味しかった」
「喜んでもらえて良かった! きらら、海羽ちゃんに手作りのご飯を食べてもらいたいなってずっと思ってたから」

 食べる担当になってしまっている辺り、女子力もへったくれもあったものではないが、彼の意に沿えたのなら何よりだ。

「じゃあ、また後でね」

 手を振るきららちゃんと別れ、私は駐車場へ向かって駆け出した。