流星とジュネス

 美しく微笑んだきららちゃんの目尻に浮かんだ涙が、スカートの裾が、光の粒となって空中に散って行く。

「きららちゃん!!!」

 悲鳴を上げて伸ばした手が虚しく空中を掴む。
 指先をかすめた光の粒は、薄暗い闇の中へ溶けて行った。

(きららちゃんが、きららちゃんが――!)
 
 思わず膝をついた私の腕を、織也くんの強い力が引っ張る。

「立て! 海羽!」
「でも……きららちゃんが……」
「お前しかいねえんだよ!」

 空気を切り裂くような声に、私はびくりと肩を震わせた。

「あいつらのためにも……お前は、お前にできることを果たしてくれ」

(私にできること……)

 あらゆる感情がマグマのように押し寄せる中、回らない頭を必死に巡らせる。