静かに私の話を聞いていた結城くんは、「やっぱりね」と呟いた。

「話してくれてありがとう。俺が知りたかったことは、大体分かったかな」
「結城くんは、他の人よりもこの世界のことが分かってるみたいだね」
「うん。だからこそ俺は今、こうして君と話してる」

 そう言った彼は、「とりあえず、結論から話そうか」と眠そうな瞳をこちらへ向けた。

「君をこの世界へ呼び寄せたのは……俺なんだ」
「え?」

 突然のカミングアウトに、目が点になる。

「どう言うことなの!?」
「俺もよく分からない。だけど……俺が祈ったら君がやって来た。ただそれだけ」

 動揺する私を前に、彼は音もなく立ち上がる。

「おいで。見せたいものがある」