「え! 横江さんすごい!」
興奮する私を前に、「この道十五年の私にかかればこんなもんよ」と横江さんの表情は至って涼しげだ。
「なにもイケメンと結ばれるだけじゃない。現実では叶えられない夢を叶えてくれて、色んな自分になれるのが、乙女ゲームの良さだと私は思うわ」
「確かに……」
ふと顔を上げると、『響野学園合唱部』と書かれたゲームソフトが目に留まる。
棚からパッケージを引き出すと、爽やかな色合いのイラストと共に『男子校で紡ぐ、全国合唱大会への道』と文字が書かれていた。
(現実では叶えられなかった夢……)
瞬間、私の脳内に音楽室の風景が思い浮かぶ。
頭の奥にしまい込んでいた記憶が蘇りそうになり、私は慌ててゲームを棚に戻した。
興奮する私を前に、「この道十五年の私にかかればこんなもんよ」と横江さんの表情は至って涼しげだ。
「なにもイケメンと結ばれるだけじゃない。現実では叶えられない夢を叶えてくれて、色んな自分になれるのが、乙女ゲームの良さだと私は思うわ」
「確かに……」
ふと顔を上げると、『響野学園合唱部』と書かれたゲームソフトが目に留まる。
棚からパッケージを引き出すと、爽やかな色合いのイラストと共に『男子校で紡ぐ、全国合唱大会への道』と文字が書かれていた。
(現実では叶えられなかった夢……)
瞬間、私の脳内に音楽室の風景が思い浮かぶ。
頭の奥にしまい込んでいた記憶が蘇りそうになり、私は慌ててゲームを棚に戻した。
