助かった、とかなたくんはブレザーのポケットから小型のマイクを取り出し、スイッチを切る。通りでタイミング良くきららちゃんや風間くんが助けに来てくれた訳だ。
知らないところで遂行されていた作戦に舌を巻いていると、朋花ちゃんはにっこりと微笑む。
「私は職員室に行って桐生くんの名札をもらって来ました」
大切なプレゼントを渡す時のように、朋花ちゃんはかなたにそっと両手を差し出す。掌の中にはプラスチック製の小さな名札が収まっていた。
「ありがとう、鶴子」
受け取った名札を胸ポケットに付け終え、顔を上げたかなたと 視線が交わる。その三白眼に、私は微笑みかけた。
「おかえり、桐生かなたくん」
知らないところで遂行されていた作戦に舌を巻いていると、朋花ちゃんはにっこりと微笑む。
「私は職員室に行って桐生くんの名札をもらって来ました」
大切なプレゼントを渡す時のように、朋花ちゃんはかなたにそっと両手を差し出す。掌の中にはプラスチック製の小さな名札が収まっていた。
「ありがとう、鶴子」
受け取った名札を胸ポケットに付け終え、顔を上げたかなたと 視線が交わる。その三白眼に、私は微笑みかけた。
「おかえり、桐生かなたくん」
