「ま、君が深く関わろうとしない限り、俺が君の高校生活の邪魔をすることはないよ。だから特に用がないなら俺のことは忘れて」

 そして空のお皿を前にごちそうさま、と手を合わせると、そそくさとかなたはパソコンを手に立ち上がった。

「ちょ、ちょっと待って」

 立ち去ろうとするかなたを慌てて呼び止め、私は尋ねる。

「かなたはこのまま卒業まで、不登校でいるつもりなの?」
「さあ……どうだろうね?」

 私の問いに、かなたは表情を変えないまま首を傾げて見せた。