小村への嫌がらせは、だんだんとエスカレートしていった。


ある昼休みのこと、光留は机に向かい、小テストの勉強をしていた。

「おい、本間。これ見てみろよ。何かわかるか?」

光留に話しかけた男子生徒の手には、少しピンクがかった、ネチョっとした塊が乗せられていた。

「……ガム?」

光留が答えるとニヤリと笑って、

「まぁ、正解だな。噛み終わったガムに、チョークの粉と、歯磨き粉を混ぜたやつだよ」

と言った。
光留が汚いなと思いつつ、

「……それ、何に使うの?」

と聞くと、

「そのうち分かるさ」

吐き捨てて、そいつは席に戻っていった。