放課後、光留は理科室にいた。
“先生を堕ろさせる会”の1人に呼び出されたからだ。

「おいお前、あいつに、この事を話しただろう?」

あいつとは、級長のことだろう。光留は、小さく喉を鳴らした。
気がつけば、光留に尋ねた男子生徒のほかに、5人のメンバーがいた。ジリジリと、光留は6人に壁へ追い込まれていく。
そしてついに、背中が壁にぶつかった。

「ぜってえ許さねえ」

光留に向かって、その男が手を上げた瞬間、

「待ちなさい!」

理科室中に、声が響き渡った。
光留はその場に、ドサっとへたり込んだ。