「美耶子? 」
父に連れられて入った部屋では、美耶子はすでに呼吸器を外され、静かに眠っていた。
もう長くないと一目でわかった。
あれからずっと病院にいた母のとなりに、父との間に挟まれるように座った。
「やっぱり、ごめん。僕が、悪いんだよね? 」
この状況を見てしまうと、やはりそう思わずにはいられなかった。僕が美耶子を……
「翔太、、、」
父が声を詰まらせる。
母も僕の背中をさすってくれた。
そして。

ピーーーー……

真夜中の病室に、残酷に鳴り響いた。
覚悟はしていたけれど、止められなかった。
僕は、涙をとめどなく流し、気づけば朝になっていた。