昼休みに入って、クラスの奴と弁当を食べていた時だった。




「おーい、聖夜ー!」




高木が教室の出入り口で俺の名前を呼ぶ。
その隣には、顔を赤くしている女子の姿が見えた。


誰だ、あの女。


うちのクラスじゃないから、他のクラスか。




「またかよ〜」


「モテるな、お前〜」




ニヤニヤしながら愉快そうに小さく俺に言う。
ため息を吐いて、そいつに近づいた。




「なに?」


「あ、あの、えっと……ちょっと、来てくれない……?」




周りの目を気にしながら小声で言う。




「いいけど、早くして」




その女は俺を階段の踊り場まで連れて行く。
……数人の女を連れて。


あー、もう。
なんでこんなに連れてくるわけ?