「ごほ、ごほ、ごほ……っ、う、え」
トイレの中に顔を突っ込んで、中に入ってる水に髪の毛が濡れないように押さえながら、嘔吐した。
季節の変わり目は、風邪を引きやすい。
私の場合、身体が丈夫じゃないから小さな風邪でも油断出来ない。
「さつき、大丈夫?」
「ごほっ、ごほっ、」
気持ち悪い。
頭痛い。
だるい。
……まだ吐きそう。
お母さんはひたすら背中を摩(さす)ってくれる。
気分が悪いのは変わらないけど、安心するなぁ。
「さつき、水持って来たぞ」
お父さんが台所からお水を持って来てくれて、私に渡す。
ゆっくり飲んで、口の中を漱(すす)いでトイレの中に吐いて流した。
———ジャー……
はあ。
今日、学校に行けないなぁ。