「ずるーい! 聖夜が行くなら私も行く!」
今まで黙って話を聞いていた瑞希が机を叩いて言う。
「瑞希は自分で払いなよ」
「分かってるよ!」
凄いな、瑞希。
あの聖夜くんと対等に話してる。
聖夜くんが他の女子と話してる姿、見た事無い。
その様子を見る限り、やっぱり聖夜くんは私だけじゃなくて他の子も近寄りがたいと思ってるのかな。
私は2人の会話を、ニコニコしながら見ていた。
そう言えば、私とゆうちゃんも喧嘩したなぁ。
凄くつまらないことで喧嘩したっけ。
最後の1つのお菓子を取り合ったり、一緒に寝る時の布団が狭くて押し合ったり。
懐かしい。
ゆうちゃん、ゆうちゃん、ゆうちゃん。
やっぱり寂しい。
寂しいよ。