昨日あんな別れ方したから、ちょっと気まずいな……。
それに怖いし、意地悪だから、苦手なんだよね。




「聖夜~! おはよ~!」


「声デカいし。早く退けて」




瑞希も聖夜くんも昨日空気悪かったのが嘘みたいに、いつも通りのやり取り。
私だけだったのかな、気まずいって思ったの。


瑞希は尻尾を振るように退ける。
私は聖夜くんと一度も目を合わせない。




「見て見てー! これ」


「なに? 朝からうるさいんだけど」


「もう、そんな事言わないで。ねね、何だと思う?」




瑞希はゆうちゃんからの手紙を聖夜くんに見せびらかした。
聖夜くんには見せたくなかったから手紙に手を伸ばすけど、先に聖夜くんが瑞希から取った。




「だ、駄目っ!!」


「なにこれ」




差し出し名を見るなり、顔をしかめる。