「あ、おはよう、瑞希ちゃ……あ」 「瑞希、でしょ?」 「み、瑞希……」 呼び捨てなんて慣れないから、恥ずかしくて声が小さくなってしまった。 「朝からご機嫌だね。何かあった?」 「えっ」 「あったんでしょ? 言いなさいっ」 私は歩きながらブレザーのポケットに仕舞っていた手紙を瑞希に見せた。 「手紙? あ、ゆうちゃんから!?」 「うんっ」 教室に着いて鞄を机に置いた。 隣の席はまだ空いたまま。