「あのね、今日ね、友達が出来たの」




あの時は凄く嫌で、何が嫌って、ゆうちゃんの声を1週間も聞けなかったこと。
それに懲りてバレてからは隠れて電話するようになった。




「瑞希って言ってね。凄くいい子なんだよ」




離れていても、やっぱり声は聞きたいから。




「早速今日遊びに来たの。凄く楽しかったんだ」




電話越しから聞こえる、ゆうちゃんの声。
いつ聞いても変わらない優しい声に、涙が零れそうになっちゃう。




「ゆうちゃん……大好き」




大好き。
誰よりも、何よりも、大好きだよ。