バタンッ―――扉が閉まった。 「……あ! 待って、聖夜くんっ!」 見送りに行かなきゃ! そう思って閉まったドアを開け、聖夜くんを追いかけて駆け足で階段を下りた―――時だった。 「うあっっ!?」 慌てすぎて踏み外し、身体が前に倒れる。 落ちると思って思わず目を閉じた。 ドンッッ―――大きな音がした。 「……あんた、大丈夫?」 聖夜くんの声が、近くからする……? しかも……なんか、なんか。 恐る恐る目を開けて顔を上げると――― 「っっ!!」 ―――聖夜くんが、私の下に居た。