「うん、そうだよ」


「やっぱり〜! へぇー、優しそうな人だね」




ニヤニヤと楽しそうに写真を見返す。
すると、話をよく知らない聖夜くんが聞いてきた。




「”ゆうちゃん”って、誰?」




その質問に顔が赤くなった。


瑞希ちゃんにはあの流れで話せたからそこまで恥ずかしさなんて無かったけど、改めて言うのは恥ずかしいし、照れちゃう。




「えっと……わ、私、の……彼氏、です」




語尾になるにつれ言葉が小さくなっていく。





「ふーん。こいつ、いくつなの?」


「もう少しで19歳、です」


「さつきちゃん、遠距離恋愛なんだよ」


「ふーん」




興味無さげに相槌して写真を机に戻して、さっき座っていた場所に座った。




「ねぇねぇ! 他にも写真無いの?」


「あるよ。見る?」


「見る見る〜!! 聖夜も一緒に見ようよ!」




瑞希ちゃんが笑顔で振り向くと、急に聖夜くんは立ち上がった。




「……どうしたの?」