「さつきちゃんだ。……隣の男子は誰だろう」


「男?」




聖夜くんも立ち上がって、瑞希ちゃんから写真を奪い取る。
笑顔で写ってる私と———2人の知らない男の人。


同じクラスでも、同じ学年でもない。
笑顔で写る彼は優しそうで、温かそうな人。




「もしかしてこの人が”ゆうちゃん”かも」


「”ゆうちゃん”?」




聞いたこと無い名前に顔をしかめる。




「おまたせっ」




私がお盆にお菓子と飲み物を乗せて部屋に入ると、瑞希ちゃんと聖夜くんは写真を持ったまま立っていた。




「ねぇねぇ、この人が”ゆうちゃん”でしょ?」