ペコリと2人は丁寧に頭を下げてリビングを出た。
そして2階にある私の部屋に案内して、2人を中に入れた。


ピンクの絨毯に白地で花柄の壁。
白いベットの横にはゆうちゃんがクレーンゲームで取ってくれた、赤い目をしたウサギの人形と大きなリボンを着けたクマ。




「へぇ〜、かっわいい〜! 女子って感じじゃんっ」


「ありがとう。今飲み物持って来るね。適当に座ってて」


「ありがとー!」




部屋を出ると聖夜くんは壁側に座った。




「……2人っきりに、なっちゃったね」


「はいはい」




瑞希ちゃんはそそっと、聖夜くんの隣に座る。
そして聖夜くんの肩に頭を置いた。




「……重いんだけど」


「動いちゃやーよ。もうちょっと」




鬱陶しそうな顔だけど、聖夜くんは瑞希ちゃんを無理矢理退かすことはしなかった。
それを分かっていたのか瑞希ちゃんは第十をかけて寄り添う。




「あ、写真だ」


「え?」




机の上の写真立てに瑞希ちゃんは気づき、立ち上がって手に取った。